List-MJ 日本産蛾類総目録

神保宇嗣
LAST UPDATE: 2008. 5. 14

List-MJ: A checklist of Japanese moths. By Utsugi JINBO

1982年に日本産蛾類大図鑑が発行されてから20年が経過し、分類学的研究に伴い所属が変更になった種も多い。そのような大図鑑以後の新知見は、日本蛾類学会から発行されている「Post-MJ:日本産蛾類大図鑑以後の追加種と学名の変更」シリーズににより網羅されており、昨日第2版の追録1が出版されたことにより、比較的容易に最新の情報を参照することができる。しかし、大図鑑以後新たに記録・記載された種が1000種を越え、多くの学名の変更も加えると、その変更量は膨大な量になっている。そのため、各個人が最新の目録を維持しておくのには無理があり、アクセスしやすい形の目録が求められるようになってきた。

世界では各地域の分類群、あるいは各分類群全体を網羅した目録の作成プロジェクトが多く進行している。鱗翅類においては、イギリスの大英博物館のプロジェクトによる属名目録・ヒロズコガDBなどイギリスならではの目録のほか、種名目録も順次進行している。また、フィンランドを中心とした鱗翅類目録も、大変有用なデータベースである。この他にも多くのプロジェクトがあり、世界の鱗翅類の情報はインターネットを用いる事で比較的容易に検索する事ができる場合が多い。

日本においては、1989年に作成された九州大学の日本産昆虫総目録をもとにしたデータベースMOKUROKUを検索する事で、かなり正確な学名情報を知る事ができる。しかし、これも作成以来10年が経過しているが、更新はされていないため、やや情報が古い場合がある。また、最近、上位分類に関して多くの重要な研究がなされているが、それらに関する情報は日本ではまだ乏しい。

以上のような状況の下で、大図鑑以後の知見をできるだけ取り入れた一覧形式の日本産蛾類目録の作成を試みることにした。多様性に関する研究、地域蛾類相などの環境調査、あるいは蛾に興味を持つ方々のリファレンスとしてお使いいただければ幸いである。

このリストを公開するにあたり、多くの方々にお世話になった。とくに、「みんなで作る蛾類図鑑」ニワカガマニア氏には、様々なデータベースとのクロスチェックをしていただき、多くの記載年を調べて頂いた。氏がいなければこの目録の公開はずっと先になったと思う。ここに心から御礼申し上げる。


注意事項